日記2
物音を立ててはならない。確かそんな洋画があったな?フィクションの世界であればいざ知らず、しかしそれが我が家で、しかも私の身に起こるだなんて、想像できたはずがない。母親は、顔を見れば気持ち悪がる始末。笑えないだろう。
さっき日記を読み返しながら、自分の紡いだ言葉であるのにも関わらず、ひどく嫌悪感を抱いた。端的に言って、吐き気がした。そこに在ったのは、思想家でも何でもない、思いあがりの激しいただの低能な小娘であった。
Like birds and bees, And summer cold treats, Cloud watching and Cotton Candy.
たった一言知らせて呉れ! “Nevermore”
「正直に言つて、君の小説は馬鹿げてゐる。インテレクチュアルでないのである。なんと言ふか、知識の上澄み液だけをうまい具合に掬い取つて、集積させたものを、バカラか何かの、身分不相応な容器に注いで、自慢してゐるだけであるやうに思はれる。」
さっき、お前は大学に行くのにふさわしくない、運送やれ!と母に怒鳴られたのを、思い出した。さすがに、失礼である。
私は、経験よりも素質に頼りたい。今だけは