Walk,Melos.

勇者は、ひどく赤面した。

忍耐

 週一でヒトカラした挙句、寂しく歌が上達していくぼくの気持ちが君にわかってたまるか。それでも孤独には寄り添えない。友達がいないわけじゃないんだけどね。90点台しか出せないぼくの十八番をこんどきみにも、聴かしたげる。

 少しずつ大切なものたちを手放していくうちに、ぼくは妙な夢にうなされることが多くなった。もうLINEの通知で過呼吸を起こしそうになる日だって減ったけど、心はなぜだか擦り切れていく。今朝は誰もいない自分の部屋で、自分の精神状態について分析して語っていたけれど、それはもう、今の自分がびっくりするくらい凶暴で恐ろしい自分に出会ってしまった。他人に心を曝け出すたびに、その穴はどんどん大きくなっていく。素直な気持ちをぶつけて衝突することで、きみがまた泣いてしまうなら、表面上、取り繕う笑顔に執着するなら、ぼくはもうこれから、本当のことを言ったりするのは止すよ。もう少し大人になれってことでしょ、馬鹿みたいだけど。

 フォローなんかしてないのに、ときどき流れてくるあなたのTL、見るたび同族嫌悪するけどミュートできないのは、ほんとは心のどこかでいつもあなたのこと気にしてるからでしょって、自分の気持ち悪い感情に気づいて落ち込む。恋なんか、友情なんかじゃないけれど。ちょっとあこがれているというか。それでもあなたみたいになりたいだなんて、1ミリも思わないけれど。

 勝手に私の気持ちを覗くの、やめて。自分のことは自分で決めて。誰かに非難されたからって、泣くな。自分の恋愛は自分で管理しろ。ポエマーになるな。甘ったるい。